隠し通せぬ思い

 

太一達のあの夏の冒険から、1ヶ月の月日が経った。ヤマトと太一はあの冒険を経て、お互いが掛け替えの無い親友になっているように思えた。だが、ある日、ヤマトは自分が太一に対して友情とは違った別の感情を太一に抱いているのに気付いた。

 

そして、それは決して許されない物だと言う所まで、ヤマトは気付いてしまった。その思いにヤマトが気付いてからの日々は地獄だった。太一に対して、この感情を悟らせないようにひたすらに思いを封じ込め隠して過す日々、目の前に好きな相手がいるにも関らず何も出来ない自分、親友としてしか見られない自分、ヤマトは親友以上の物を太一に求めているのだが、太一はおそらく自分を親友としか見ていない、そしてその親友と言う最も身近な場所を失い、二度と太一に顔向けできなくなるような事はもっと嫌だった。だから、ヤマトは、この思いを隠し、ひたすら太一は親友なんだと言い聞かせ思いを隠す事にした。

 

だが、人の心とは理屈で動く物である筈も無く、その思いの封印が解けるのは、ヤマトが封印を施してから、すぐの事だった。

 

それから少ししたある日、いつものように土曜日になり、昼間から太一が遊びに来て、太一がヤマトの家に泊まって次の日の夕方に帰っていくと言う、もう日課になっている事なのだが、今のヤマトにとって、その日は地獄だった。

 

その日、ヤマトは、公園で太一のサッカーの練習相手になり、二人して、公園でサッカーをしていた。ヤマトも太一に負けず劣らずの運動神経を持っており、練習相手として不足は無かった。そして、気がついたら、辺りが暗くなっていた。時間は夜の7時を回っていた。小学五年生の二人が出歩く時間ではないのだが、二人は共に良く遊んだものだと思い、疲れもあって、公園の中にある芝が敷き詰められた。住宅街からは死角になっている小高い丘の裏側の斜面に二人して足を伸ばし、胸を逸らせて空を見上げるように腰を下ろす、空を見上げると、そこには満点の星空が目に入った。ヤマトはふとデジタルワールドの冒険を思い出した。あの時は理由も無く、ただ相手と一緒にいられた。理由もなく一緒にいるのが当然になっていた事を思い出したヤマトは、現実世界に憤りを感じていた。そんなヤマトの意識を現実に戻したのは、丘の上に置いた自分の手の上に、一つの手が置かれた感触によるものだった。

 

太一の白い手袋に包まれ、黒いリストバンドがされた左手が、ヤマトの茶色い手袋に包まれた右手に重ねなれた。その瞬間ヤマトは体をビクンっと跳ねさせるが、なんとか平静を装うが、ヤマトの心臓は運動を加速し、相手に聞こえるのでは無いかと思う位、早く大きな鼓動を鳴らしていた。指を絡ませあいお互いの存在を確認するかのように手を握ってくる太一、ヤマトはなす術無く、その手を見つめていた。そして、顔を赤面させながら、視線を上げて太一の方を見ると、星空の下でも輝きを損なわない太一の満面の笑顔がそこにはあった。

 

「今デジタルワールドでの事考えてただろ」

笑顔で問い掛けてくる太一に、ヤマトは赤面した顔を見せたくないので

「あ・・・ああ」

顔を背けながら答える。

幸い、まだ暑さが残る季節とはいえ、さすがにこの時間にもなると辺りは薄暗く、頬が紅潮してるのには気付かれなかったようだ。

 

それから二人は、少しの間、ただ星空を眺めていた

「さあ、そろそろ帰ろうぜ、腹減ったし」

少しして、太一がふいに立ち上がろうとするが、ヤマトの手が離れない事に気付き、ふとヤマトを見ると、ヤマトに思い切り、手を引かれ、太一は芝の敷き詰められた丘の斜面に引き倒されると、すぐにヤマトが上に覆い被さってきた。ヤマトは星空を見上げているように見えて、ただ、心の中で葛藤していた。自分の内に封印する心と、それを抑えようとする心の、二つがぶつかり合っていた。そして、ヤマトの封印していた心は、抑え付けていた分、ダムが決壊するかのごとく激しい行動へと移っていた。

 

「なっ、何・・すんだよ?」

太一は芝生とはいえ、したたかに背中と頭の後ろをぶつけた為、右手を頭の後ろに回し撫で手ながら、痛さの余り顔を軽く歪め片目を瞑り、もう片方の目でヤマトを見上げると、そこには、無表情なヤマトの顔が、すぐ傍まで迫っていた。いつの間にか太一の顎には、ヤマトの茶色い手袋で包まれた右手が添えられていた。

 

「こたえ!っん・・・んんっ」

太一はヤマトに向って怒鳴り声を上げようとするが、ヤマトの唇によって、太一の口は塞がれてしまった。

 

ヤマトの唇が太一のと重なった瞬間、突然の事に太一は何がなんだか分らず、太一は大きく目を見開くと、すぐに硬く両目を閉じ、頭が真っ白になりながらも、ヤマトの胸に両手を当て、ヤマトを押しのけようと抵抗をこころみる。

「んんっ・・・んっ」

唇が塞がれている事により、くぐもった声を上げながらも、自分の上に覆い被さっているヤマトを押しのけようとするが、上に覆い被さっているヤマトの方が明らかに、力比べをする分には有利で、ヤマトは少し力を加えて、押し返されないようにすると、右手を顎に添え、唇を重ねたままの状態で太一の青いTシャツの中に茶色い手袋に包まれた左手を挿し入れ、太一の右胸の突起を摘むと、その瞬間、太一は体をビクンと跳ねさせ嬌声を上げるが、

「あっ・・・」

太一のその嬌声はヤマトの口の中のみ木霊した。

 

「あっ・・ああっ・・あんっ」

ヤマトは唇を重ねたままの状態で、太一のシャツの中に挿し入れた左手で左右の胸の突起を強弱を付けて摘んだり、脇腹などを撫で上げたりする度に、太一は体をビクンッビクンッと跳ねさせ、嬌声を上げようとして口を開いた瞬間に、ヤマトの舌が口内に挿入されてしまった。

 

「んっ・・んうっ・・・やっ・・・まっ・・やぁめっ」

あげく舌を絡められたりした為に、太一は体に満足に力を入れる事の出来ない状態にまでさせられていた。その為、ヤマトの手を退けようと、太一はヤマトの手を掴むが、その手には力は入っておらず、もはや、ヤマトの手に添えられているに過ぎなかった。

 

そして、顎に添えられていた右手が不意に離れ、太一の胸部を服の上から撫で上げ、腹筋の上を通り、ズボンのウエストボタンを外すと、最も触れられたくない、場所にヤマトの茶色い手袋に包まれた右手が侵入し、太一の肉棒を握り込んだ。

「あっ・・・やまっ・・・そこ・・・だ・け・・・はぁっ・・・んっ、ああっ」

太一は羞恥の為、今まで固く閉じていた瞳を一瞬だけ見開き、ヤマトの唇から逃れ、なんとかに訴えようとするが、ヤマトに舌を絡められている為、ヤマトの唇から逃れる事は出来ず、舌が回らないながらも必死にヤマトに訴えたが、ヤマトには聞き入れてもらえず、ヤマトに最も触れられたくない場所を握り込まれてしまった。太一は再び羞恥に耐え切れなくなり、再び硬く瞳を閉じた。その目蓋が閉じた事により、太一の目からは涙が一滴だけ零れ落ちた。

 

だが、ヤマトは、そんな太一の反応など、お構い無しに、太一のズボンの中に挿し入れた右手を動かしていく

「あっ・・・んっ・・はぁっ・・・ああっ」

太一のズボンは、いつの間にか、膝の間の辺りまで、擦り降ろされており、青いTシャツは両胸の突起が完全に露になるまで捲り上げられていた。

 

「んっ・・ぁあぁあ・・・んっ、やっあっ・・」

太一の唇はヤマトの永遠とも続くかと思われた口付けから解放され、その口からは押し殺された嬌声が途切れ途切れに発せられる。そして硬く閉じられた瞳の脇からは、数滴の涙が零れ落ちていた。

 

ヤマトは自分のすぐ目の前で横たわり、自分の手により、甘い声をあげ、体を跳ねさせる太一を、ただ無表情な瞳で見つめていた。太一は羞恥の為に固く閉じていた瞳を薄く開き、その無表情な瞳の奥に哀しそうな光の輝きを見た。

 

「はぅっ・・・ああーー、あっ」

太一は体を大きく撓らせ跳ねさせると、ヤマトの右手の中に欲望を吐き出した。太一が吐き出した白い液体が、ヤマトの右手の茶色い手袋を汚す。太一は射精による疲労から肩で激しく息をして、ヤマトを恍惚とした瞳で見上げながら、体をグッタリと横たわらせていた。

 

ヤマトは自分の手袋についた白い物を、暫くの間、無表情に見つめると、手袋を脱ぎ捨て、何度か自分の指を舌を出して舐め上げると、太一の太ももの内側から、後ろに手を回し、太一の蕾に指を這わせる。

「ぁっ!?・・・やっ・・や・やだっ・・・あっ・やめっ・て・そっ、そんな・・・とこ、ろ・・!!」

太一は必死にヤマトに訴えるが、ヤマトは太一の秘処に一本の指を挿し入れた。

「はあっ」

その瞬間、太一は少し体を強張らせるが、すぐにヤマトの指は律動を開始した。

 

ヤマトは太一の中に挿入した一本の指を擦り付けたり、指を曲げたりして太一の中を掻き混ぜる。

「あっ・・・はあっ・・・やっ・・やだぁ」

太一は羞恥に瞳を閉じるが、ヤマトの指の動きに対して体は反応し、太一は体を撓らせ跳ねさせて喘いでいた。

 

ヤマトは、指を一本ずつ増やして行き、やがて指が三本入ったのを確認すると、ヤマトは太一の中から、指を引き抜き、膝の下まで擦り下がっていたズボンから太一の左足を引き抜くと、太一の両足を大きく広げさせ、太一腰の左脇を右手で押さえ、左手で自分のズボンのチャックを開くと、中から現れたすっかり立ち上がった物を太一の蕾に自分のを宛がうと、太一はヤマトの無表情な表情に対しての怯えからか、それとも、これからされる事に対する恐怖からか、首をフルフルと左右に振り

「やっ!・やだ」

震える声で必死にヤマトに涙を瞳一杯に浮かべ訴えるが、

ヤマトは、相変わらずの無表情で、太一の訴えを耳にして一瞬だけ動きを止めるが、すぐにまた行為を再開し、ゆっくりと太一の中にヤマトは自分のすっかり立ち上がった肉棒を押し進めた。

「うんっ・・はぁっ!!」

太一は秘処に来た圧迫に眉間にシワを寄せるが、硬く瞳を閉じ、白い手袋に包まれた両手で、芝生を硬く握り締しめ耐えた。

 

そして、ヤマトは太一の腰の両脇に手を当てると、ゆっくりっとした律動を開始した。

「あっ・・ああっ・・・はっ・・はああっ・・・んうっ・・・あああぅっ」

徐々にヤマトの律動は徐々に早い物へと変化していき、太一もそれに合わせ、最初とは違い快感を押し殺した嬌声ではなく、甘い甘い声を上げるようになって行った。

「ああっ・あんっ・・あっ・・はああああっ・・んぅっ・・やまっ・・とぉ」

太一の青いTシャツは両胸が完全に露になるまで捲れ上がり、いつも履いているズボンはもはや、左足を通しているだけで、下半身を覆う役割を果たさない状態にされ、太一は体全体を露にされた。それにより現れた魅了的な体を魅惑的にくねらせ、ヤマトの与える快感に支配されていた。

 

「あああっ・・・はあああん・・・やまっとぉ・・・あっ、あっ、あっ、はあああああああん」

ヤマトの律動が最も早くなり、太一の白い手袋で覆われた両手が芝生を引き抜かんばかりに握りしめられ、背中を限界まで弓なりに撓らせた瞬間二人は絶頂を迎えた。ヤマトは太一の中に己の欲望を解き放ち、太一は自分の腹筋の上に己の欲望を解き放った。

 

「「はあっはあっはあっ」」

太一とヤマトには、二人の発する荒い呼吸の音だけしか聞こえなかった。二人は体を重ねているように見えたが、ヤマトは地面に手を付き、太一には覆い被さらず、顔を俯け、太一と目を合わせようとしなかった。すぐに、太一の中から自分のを引き抜くと、ぬちゅっという卑猥な音と共に太一の蕾からは、ヤマトが解き放った、白い液体が流れ出てきた。

「うっ!・・んうぅ」

太一は、ヤマトの欲望が自分の中から流れ出てくる不快感に眉間に皺を寄せ、ヤマトの方を見ると、ヤマトは太一から離れて行き、丘の向こう側に消えた。太一には取り残された不安などは無く、寧ろ頭の中が真っ白になっていたのと疲れからで、そんな事を考える余裕は無く、力無く体を横たえ、恍惚とした瞳で、ただ星空を見上げていた。少しして公園の水道から水が流れる音がしたと思ったら、すぐにヤマトは戻ってきた。何やら手に握っていたが、暗いのでなんだか分らなかったが、ヤマトは手に持った水で濡れた布で、太一が解き放った白い液体で汚れている。太一の腹筋を拭き始めた。その布と思っていたのは、先程太一が解き放った白い液体で汚れた。ヤマトの右手の手袋だった。

 

ヤマトは太一の汚れた部分を全部吹き終わると、太一に背を向けて、

「後は自分で・・出来るだろ」

振り返らずにそう言うと俯いて、それ以後は一言も言葉を発しないまま、その場に膝を抱えて俯いて座り込んでしまった。

「どうして?・・・どうして?・こんな事したんだよ?」

すぐにヤマトの背中に太一の涙で濡れた声が掛かり、ヤマトは太一の方に振り返ると、太一は先程と変わらない体制で横たわっていた。しかも、衣服の乱れは先程の行為の状態と大して変わらずに、両腕だけは両胸を隠すかのごとく、力無く胸の前で交差されてはいるだけだった。そしてヤマトを見る太一の大きな鳶色の瞳は涙に濡れていた。

 

振り返ったヤマトと太一のその目が合うと、ヤマトはその目を見ていられなくなり、顔を俯けて目を逸らす。

 

「ごめん」

「なんで謝るんだよ!?」

ヤマトの悲しい声での謝罪に答えたのは、涙に濡れながらも怒りを含んだ太一の声だった。

「ごめん」

「だから!なんで謝るんだよ!?答えろよ!どうして、こんな事したんだよ!?」

太一の涙に濡れた声は、先程よりも大きな物となっていた。

「俺・・お前のこと・・・太一の事が・・・・好きなんだ・・・・でも、男の俺にこんな事言われても・・・・お前は困っただろ、だから・・・言えなかった。・・・親友でもいいから・・・・お前の傍にいれるなら・・・それで良いって思ってた・・・でも、駄目だったんだ!どうしようもない位・・・・太一の事が・・好きなんだ!!」

ヤマトは、顔を俯けて声を押し殺して泣き出してしまった。

 

「このバーーカ」

「えっ!?」

いきなり太一から掛けられた。言葉にヤマトは、太一を見ると、そこには穏やかな笑みを浮かべた。太一がいた。その瞳は涙に濡れていたが、その瞳からは悲しみの色は感じられなかった

「まったく、いつもヤマトはそうだよなぁ、自分一人で辛い事、全部抱え込んで、勝手に苦しんで」

「でも・・・男に、こんな事、言われても困っただろ・」

太一から目を再び逸らしたヤマトは、小さな声で自信の全く感じられない声で言うと

「いつ俺がお前の事嫌いだって言ったよ!?そんなの相手に思いを伝えてみないとわからないだろ!とりあえず、伝えてみたらいいじゃねえかよ!・・・期待して損したぜ

ヤマトの煮え切らない態度に苛立った太一は怒鳴り声を上げるが、最後の方に呟いた小さな囁きを口にする時は、ヤマトから顔を背け、耳を真っ赤にして囁いていた。だが、その余りに小さな告白ともとれる呟きは、確かにヤマトの耳に届いていた。

「えっ!太一、それって」

 

「気付かないと思ってたのか?お前が俺をどんな目で見てたか」

太一は自分の気持ちに気付いていた。それでも、なお、自分と一緒にいた。いくら鈍いヤマトでも、これには気が付いた。

「太一・・それって」

「人の事、こんなにしといて、言わせるような奴、俺は嫌いだけどな」

太一はそう言って、相変わらずヤマトの方を見ようともしないが、ヤマトは真っ赤に染まった耳を見た。

 

「太一・・・好きだ。ずっと、ずっと、傍にいさせてくれ」

ヤマトは、太一を優しく抱き起こすと、そのまま太一を抱き締め、その耳元でそっと呟いた。すると太一がコクンと頷いたのが分った。

 

「あのさ・・・どうでもいいけど、とりあえず、この状況なんとかしてくれねえか」

少しの間、二人はその状態でいたが、抱き締められた状態で太一が遠慮がちに声を掛ける。

「あっ」

ヤマトは慌てて、太一を見ると、太一の衣服は先程の行為の状態のままと同じで乱れたままだった。

 

「しかし、ヤマトって、本っっ当に最低だよな」

太一はヤマトの背中におんぶされながら、ヤマトに向って思い切り聞こえるように皮肉を言う

「だから、何度も謝ってるだろ!」

「それが謝る態度かよ!」

「だから、本当にごめん!どうしたら良いんだよ?」

太一はあの後ヤマトに手伝って貰い、衣服を着る事は出来たのだが、立ち上がる事が出来ず、ヤマトにおんぶされて、ヤマトの家に帰る事になった。喧嘩の原因は、太一は始めてが外だった事が余程気に入らなかったらしく、激しく腹を立てて、ヤマトに噛み付いているのに対し、ヤマトは何度も逆ギレとも呼べる謝罪の言葉を投げつけ、おんぶしている太一とヤマトは口論をしながらもヤマトの家まで戻った。

 

後書き・あぁ〜〜〜、とうとう書いてしまった。勢いだけで、小学生のヤマ太エロが書きたい書きたい書きたい(病気)と猛烈に思い、僅か一日で書き上げてしまったこちらのエロ、もうただ小学生のヤマトと太一さんのエロが書きたいという煩悩趣くままに書いてしまったこちらのエロ文(しつこい)萌えたと思った方がいたら、感想求むです(切実)。メールでもBBSでもです。密かに小学生ヤマ太友達を募集中です。小学生ヤマ太を暑く熱く厚く話してくれる方、友達になってください、それでは本日の後書きにもならない後書きを終わりたいと思います。