An ordinary day’s

 

「おばちゃん、ヤキソバパン三つ!」

食堂中に響き渡るとまではいかないが、いつもように大きめの威勢の良い声で注文するミカゲ

 

そのミカゲを脇に俺は自分が何を食べるかを考えてると

「テイト!何食べるか決めたか?ここは種類が沢山あるからな、もし決まらないっていうなら、俺が決めてやるよ!どうする?」

「いや、良い、自分で決める」

「そっか、じゃあ、早くしろよ」

いつもと変わらない人懐っこい笑顔のミカゲに俺はやや憮然とした態度で答えるが

ミカゲは俺の不機嫌の原因などどこ吹く風だ。

 

依然「お前と同じで良い」を2週間繰り返した時に後悔した。

その時に出てきたのが、ヤキソバ、ヤキソバパン、ヤキソバライス、この三つがローテーションされるだけだったからだ。

酷いときなんて三日連続ヤキソバパンだった事もあった。

それ以来、俺は食事をミカゲに任せるのを辞めた。

 

「はぁ〜、食った食った。やっぱり食堂のヤキソバパンは最高だぜ、テイトも食えば良かったのに」

俺もミカゲも食事を終えて席を立ち、廊下を歩いていると隣を歩くミカゲが話しかけてくる。

「そう毎日、ヤキソバばっかり食べてて飽きないのか?」

「全然」

本人は言葉通り、俺の指摘なんて全く気にしてない

頭が痛くなりそうだから、この事を考えるのはよそう、俺は食堂から出た足で寄り道する事無く

いつもの場所へ行く、最初にミカゲが俺を食事に誘った場所、士官学校の屋上だ。

 

「良い風だな」

「ああ」

上機嫌な笑顔を見せるミカゲに、いつもの通り答える俺

いつの間にか俺は隣にミカゲがいるのが当たり前になっている自分に気付く

今まではずっと一人だった。でも、今は隣にミカゲがいる。

 

「なあ、テイト」

「ん?」

ミカゲの方を向くと

「!!!!」

すぐ傍にミカゲの顔があったのにも驚いたが

それだけじゃなくて、こいつ俺の唇に自分の唇を重ねやがった。

 

俺は反射的に後ろに下がって距離を取る

「ななななな、何すんだ!いきなり!!」

「へへっ、テイトがいつまでも仏頂面してるからだろ」

怒鳴る俺の事なんて何のそのな笑顔で答えるミカゲを見て

「この顔は生まれつきだ!」

ミカゲの笑顔を見てると、本気で怒る気力が無くなって、こっちまで愉快な気持ちになってくるから不思議だ。

そしてそんな気持ちを俺自身悪くないと思っている。

 

ミカゲの暢気さが俺にも移ったのか

今日も屋上で食後の休憩する俺とミカゲを青い空と暖かい日差しと適度に吹く涼しい風が見守っていてくれる気がする。

 

あとがき・Ordinaryっというのは「ありふれた」っという意味だったと思います。なのでタイトルのOrdinary day’sっというのは、ありふれた日常っという意味に取ってください、管理人は英語能力に自信が無いくせに、格好つけて、こういうタイトルをつけたりします。間違ってた場合はメール等でこっそり教えてください、この話はアニメ版の9話を見た時に、その後の数日を脳内でイメージした時にちょっと脳内で作ったお話です。それを今回ちょっと煮詰めてテイト視点から書いてみました。普段、私はこういう自分視点や二人称視点の話の書き方はしないので、慣れない事をしたのと、ブランクもあってか駄文になってしまいました。